バドミントンの羽根を棒で 重ねた打撃練習、母親に感謝

高田 美樹

 何事も毎日コツコツ続けることって大切ですよね。改めてその大切さを感じたのが、昨年末に行った、明桜高校出身で千葉ロッテマリーンズ、山口航輝選手のインタビューでした。

 取材が一息ついたタイミングで、野球少年の息子がいるカメラマンがどうしたら豪快に打球を飛ばせるようになるのか尋ねました。

 ですが、答えは「特に何もしていないですね」。

 プロ野球で2桁ホームランを放った選手だから何かあるはず。食い下がる私たちに山口選手は子どもの頃遊び感覚でやっていたことを教えてくれました。

 それは、バドミントンの羽根を細い木の棒で打つ練習です。毎日母親に外でバドミントンの羽根を投げてもらっていたそうです。

 「どこ投げてんねん」とけんかするのも常だったそうですが、今ではコントロールが難しい羽根を投げ続けてくれたことに感謝していると、笑いながら話してくれました。当時の積み重ねがあってこそ、今の姿があるんでしょうね。

 そんな山口選手は、いつか秋田でトークショーを開き、色々な人と交流したいそう。秋田の野球少年にたくさんのヒントを届けてくれる日が楽しみです。

(朝日新聞秋田版 2022年02月03日掲載)

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高田 美樹

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