
阿部 剛瑠
人生で一番野球に向き合った2週間。全国高校野球選手権秋田大会で選手たちが夏、努力する姿を取材しました。
勝ち上がり、ひとつ成長した球児に勝利のカギを聞き出しました。夢破れ、涙ぐむ人たちへカメラを向けました。一球一球、魂込めて戦う球児の姿を、スタジオからお伝えしました。
取材したどの選手をとっても目が燃えていて、まばゆいほどの純真な熱意ときらめきがそこにはありました。取材中ふと頭によぎったのは、最後の夏に涙をのんだ学生時代のクラスメートの姿。同級生のなかに、プロ志望届を出した選手がいました。現在は社会人野球で頑張っています。一方、かつて高校球児だった多くの同級生たちは進学し、サラリーマンになっています。久しぶりに会った運送業界の友人は「悩みもありつつ日々頑張っている」と語っていました。
今を生きる彼らにとって、夏の大会はどんなものになったのでしょうか。この夏は、野球は、今を頑張った選手たちにとってどんなものになるのでしょうか。
(朝日新聞秋田版 2026年7月24日掲載)