多様な社会、伝える気持ち大切

神下 芽衣

 弟がアメリカでホームステイした時、お世話になった家族の18歳の息子さんが実家に1カ月間滞在しています。アニメなどの日本文化が好きで、日本への進学も考えています。

 先日私が東京に帰省した際、一緒に様々な場所を歩きました。その中で改めて感じたのが、東京で暮らす外国ルーツの人たちの多さ。工事現場で働く人、レストランの店員、タクシー運転手……。世界中の人たちと出会ったような気持ちになり、日本を「働き、学び、暮らす場所」として選んでくれていることをうれしく思いました。

 大学院で日本語教育を学んだ時、「外国人に見える人にも、まずは日本語で話しかけよう」と教わりました。見た目では、その人の背景や話せる言語は分かりません。日本で育った人かもしれませんし、日本語を一生懸命学んでいる人かも。

 最近「やさしい日本語」という言葉も広がっています。多様な人が暮らす今の日本で大切なのは流暢(りゅうちょう)な英語力ではなく、相手に伝えようとする気持ちではないでしょうか。

(朝日新聞秋田版 2026年6月5日掲載)

アーカイブ