鹿角高・茜染伝承隊に驚き

ZEN

 みなさんは「アカネ」という植物を見たことがあるだろうか。私は先日、番組の取材で訪れた鹿角高校で鹿角茜(あかね)染伝承隊の生徒たちと、高校の敷地内に自生しているアカネを「収穫」し、その姿を初めて目にした。

 十文字に生えている先のとがった葉が妙に可愛い。きれいに放射状に伸びた葉が他の草花とは明らかに違う。可愛い。

 その根を使った草木染が茜染で、鹿角では奈良時代から伝わり、一度は途絶えたものの現在復活し、地域の高校生たちも伝承活動に一役買っているということらしい。恐ろしく手間がかかる技法だが、その色は年を重ねるごとに鮮やかになり、千年経っても色あせないという。黄色や橙(だいだい)、紫色などが入りまじる伝統的な日本の「赤」だ。

 地域の伝統文化の伝承に若者たちが積極的に関わっている姿には驚くとともに強く感動したが、カエルを見て絶叫するのは勘弁してほしい。おじさんはビックリして腰を抜かすところだった。詳細は25日の番組で!

(朝日新聞秋田版 2024年5月24日掲載)

一覧へ戻る

ZEN

ZEN

アーカイブ