夢に近づく初の2桁本塁打

高田 美樹

 「応援を力に、初の2桁」。今月7日、レフトのポール際ギリギリに飛び込む3ランホームランで、明桜高校出身・千葉ロッテマリーンズの山口航輝選手がプロ4年目で初の2桁ホームランを達成しました。

 出場機会に恵まれない時も「最低2桁は打ちたい」と臨んできた今シーズン。ホームラン王になるという入団当時からの夢にまた一歩近づきました。

 そんな山口選手のホームランを見るたびに思い出すのが2019年5月に横手で行われたイースタン・リーグの初打席です。

 4千人を超える観客の前で豪快な一発を披露。2軍戦ではありますが、高校時代を過ごした秋田でプロ初ホームランを放ちました。いつか山口選手が夢をかなえた時に「あの一発から始まった」と感慨深く思う人が秋田に多くいると考えるとワクワクします。

 2桁を達成後も山口選手は1本1本積み重ねていっています。22日の試合では両親が見守る中で3本のアーチ。応援している人がいればいるほど魅了してくれる選手だと感じます。

 満員の秋田の球場で豪快に打球を飛ばす――。そんな姿をまた見られるよう、応援し続けたいです。

(朝日新聞秋田版 2022年09月30日掲載)

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高田 美樹

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