20歳祝う手紙、努力重ねる原動力

中島 千歩

 13日は成人の日でしたね。新成人のみなさん、本当におめでとうございます。

 私が20歳になったのは2020年の5月9日。新型コロナウイルスが猛威をふるっていたころで、緊急事態宣言が出された中で、誕生日を迎えました。

 友人が企画してくれた誕生会はなくなり、悲しい思いになりながら当日、重い足取りでいつものように郵便受けを見にいくと……。びっくり! たくさんの封筒があふれ出てきました。差出人はどれも友人。誕生会を企画した友人がサプライズで色々な人に声をかけ、手紙を届けてくれたのでした。

 心のこもった手紙に涙が止まらなくなったのはもちろん、手書き文字の温かみと私を想(おも)って書いてくれている姿が伝わってきて、より繫(つな)がりを感じることができました。

 会えなくても、様々な制約がある中でも、心が温かくなった20歳の誕生日。手紙は今も宝物で、これからも努力しようと思う原動力になっています。

 新成人の皆さん、お互いに素敵な未来に向かって進んでいきましょうね!

(朝日新聞秋田版 2025年1月17日掲載)

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中島 千歩

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