球児から小学生へ、野球好きの輪

高田 美樹

 「48校47チーム」。これは私がAABに入社した2017年夏の高校野球秋田大会の出場校とチームの数です。ニュースや中継、ナレーションで何度も紹介し、体に染みついたフレーズ。去年の夏は43校38チームでした。比べてみるとやっぱり減りましたよね。

 チーム数減少の要因の一つに挙げられるのは野球人口の減少。これに危機感を抱いた能代松陽高校の現役野球部員が8日、子どもたちにプレーする楽しさを知ってもらい、野球を続ける人を増やしたいと、野球教室を開きました。

 中心になって企画したのは1年生の嶋田暖人さん。どうしたらうまくなれるのかを父・俊弘さんが考え、教えてくれたことで野球の楽しさを知ったそうです。

 この日は13人の小学生を指導。「かつて自分が感じた楽しさを届けたい一心で教えた」と話していました。野球は楽しいもの――。そんな思いが受け継がれ、共有された野球教室。野球好きの輪が広がって、ますます県内が盛り上がりますように。

(朝日新聞秋田版 2025年2月14日掲載)

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