高校野球、二つの面白さ

高田 美樹

 夏の高校野球秋田大会が始まります。AABでは今年も1回戦から決勝までの試合を生中継しますが、実況アナウンサーの一人として準備を続けるなか、改めて気づいた「野球の面白さ」をご紹介します。

 まずは「考える面白さ」。例えば打者がジーッとベンチのサインを見つめる場面をよく見ますが、その間に伝達される作戦や相手との駆け引きを考えるのは面白いと感じます。野球はほかの競技と比べてプレーが止まっている時間も多いですが、ゲームは次に向けて動いているんです!

 「成長を見られる面白さ」も欠かせません。今大会に出場する球児の中には取材で小学生のころから知っている選手もいます。夏は3年生の引退がかかる集大成の大会。そんなチームの成長や変化に気付き、中継でたたえる実況をすることが目標です。

 高校野球を最高の思い出にしてもらえますように。野球の魅力が多くの人に伝わりますように。実況者としては未熟ですが、人一倍の思いを持って夏に臨みます。

(朝日新聞秋田版 2023年7月5日掲載)

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高田 美樹

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