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夫婦2人で休日のランチにでかけた。昭和のころの住宅そのままのカフェで、床の間のある畳敷きの居間でプレートランチをいただいた。季節の野菜や山菜がたっぷり使われた8種類の料理と座卓から眺める景色は、私の体と心をきれいにしてくれたように感じた。
間口の広い玄関の真正面にある居間の建具は、漆塗りだったり、型板ガラスや富士山の風景のすりガラスが使われていたりして味がある。玄関の薪(まき)ストーブの熱が、建物全体を暖かく包み込む。なぜかはわからないが、時間がとけてなくなっていくようで、ただただぼんやりできる空気感があり、やさしさと豊かさが体に染み込んでくる。
ここのところ、色々忙しくてずーっとくさくさしていて(仕事があることはとても良いことだけども)、体のあちこちに痛みを感じるほどだったのだが、食後のコーヒーをすすりながら店主たちと談笑しているころには、すっかり気分がよくなっていた。癒やしのランチ、ごちそうさまでした。
(朝日新聞秋田版 2026年3月27日掲載)
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