飲み歩ける日常、早く戻って

大久保 香穂

 気温が低い日も増え、冬の訪れを感じる寒さになってきましたね。「名は体を表す」とはよく言いますが、私も「香」るに稲穂の「穂」と書く名前の例に漏れずお酒、特に日本酒には目がありません。

 家ではもちろん、気の知れた友人や職場の人たちとおいしいお酒と料理を味わうのが大好きなのですが、最近はその回数もめっきり減りました。理由は県内各地で相次いでいる「クマの目撃」です。

 大好きな場所へも、どうしても足が遠のいてしまう現状がありました。先日、秋田市の川反に久しぶりに出かけた際、市の中心部であるにもかかわらず、人通りがまばらで驚きました。

 飲食業を営む皆さんにとっても、今回の件は大きな痛手となっているんだろうなと実感しました。それでもやっぱり外で飲むお酒のおいしさに勝るものはないというのが個人的な感想です。

 日本酒がおいしい季節、忘年会の時期も迎えますので、一日でも早く平穏に、楽しく飲み歩ける日が戻ってくることを祈るばかりです。

(朝日新聞秋田版 2025年12月5日掲載)

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大久保 香穂

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