あいたいAAB

ZEN

移動したくてムズムズ

もろもろ変化があると良い、というようなことをこの4月に書いたが、さらに私には常々欲しいものがある。「移動」である。誤解されては困るのだけれど、全てに変わる努力が必要だとか、どんどん動かなきゃいけないとかいうのではない。世の中には変わらない方がいいものだってあるし、動きたくない時や動かない方がいいコトもある。つまりは時と場合によるわけだ。当たり前の話のようだけども。

若い頃は今以上に落ち着きがなかった。東京にいた17年で7回引っ越しした。8回目で秋田に戻ったわけだが、それから20年、同じ場所に住み続けている。もちろん、子どもができて生活の中身が完全に変わっているから、単純に比較はできないけれど、時々お尻の辺りがムズムズしたりする。

最近、仕事の都合で県外に出る機会が多く、そんなムズムズも多少抑えられている。そう、旅行みたいな移動でもいい。「ここではないどこか」ということが大事なのだ。先日、JR羽越線で本荘まで行った時も、車窓のおぼろな夕景に思わず見入ったり、「砂の器」で有名な羽後亀田駅で(当時の面影はなかったが)ときめいたり、羽後本荘駅からの徒歩での道のりは、見知らぬ町のように感じられ、新鮮で面白かった。まあ、そういうことなのだ。

(朝日新聞秋田版 2019年06月19日掲載)

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