学ぶ自由の大切さ 訴え続ける

神下 芽衣

 先日取材した、ウクライナ出身で21歳のアナスターシャさん。両親は戦争開始後から軍人として働き、弟も祖国で寮生活を送っています。彼女は秋田の大学院に通い学ぶことを諦めません。どんな状況でも学びたいことを貫く大切さを、私は大学院時代に訪れたチェコのテレジン収容所で学びました。

 テレジン収容所はプラハの北にあり、第二次世界大戦中、アウシュビッツへ送られる人々が収容されていました。そこで大人たちは、飢えや寒さ、暴力に怯える子どもたちに密かに勉強を教えていました。

 生き残った子どもが「楽しかった」と語るのが、フリードル先生の絵の教室です。先生は子どもたちに必ず絵に名前を書かせました。番号で呼ばれようとも、人として扱われずとも愛情込めてつけてくれた名前があると先生は伝え続けました。
 この話を日本に広めたのはノンフィクション作家の野村路子さんです。私も自由は誰にも奪われてはいけないと言うことを伝えていける存在でありたいです。

(朝日新聞秋田版 2026年1月16日掲載)

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