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がん診断に大きく貢献 病理標本作りの工程 専門技師の技術を自動化 /秋田

2026年09月08日 19時25分

がんによる死亡率が高い秋田県。がんの診断などに用いられる標本を作る行程を自動化する装置が開発されました。

一見、コピー機のように見える装置、病理標本づくりの過程の一部を自動化した「パスワン」です。秋田大学の医療現場で出た課題を起点に大学、研究機関、民間企業が連携し秋田銀行グループが事業化を支援して開発されました。

病理標本は、患者から採取した組織を蝋で固め、薄く切ってガラスの板に伸ばして乗せ作られます。薄く切り出した1枚の厚みは4マイクロメートル。1000分の4ミリです。例えるならば、玉ネギの茶色い皮ではなく、その内側の半透明な皮ほどの薄さです。

これまで診断する病理専門医本人が行っていた「薄切(はくせつ)」や「伸展(しんてん)」といった作業を、自動で行えるのが「パスワン」です。秋田大学ではこれまで5人の病理専門医で年間7万枚もの病理標本を作っていました。
病理専門医の数は全国でおよそ2800人、医師全体の0.8パーセントと非常に少ないものの求められる標本数は増加の一途をたどっています。

【秋田大学医学部附属病院 南條博病理部長】
「技師の負担は限界にきているので、こういう装置ができてとても嬉しく思う」

この装置は1枚の病理標本を約1分で作ることができます。病理標本はがんの診断だけでなく、体質や症状に合った治療法を選ぶ際にも用いられ、治療を受ける患者側にも大きなメリットがあります。「パスワン」は、来年の春ごろまでの医療機関への導入を目指します。