希少品種の「かづの牛」は現在、厳しい暑さを避け山間部で放牧されています。担い手不足などの課題もあるなか、地域をあげて生産性の維持に取り組んでいます。
お盆休みに多くの人が訪れていたのは「かづの牛」を専門に扱う鹿角市の畜産農協の販売店です。地域が誇るブランド牛を家族で食べてもらおうと、毎年お盆や正月にはセールを行っています。日本短角種の「かづの牛」は、脂肪分が少ない赤身肉で噛めば噛むほど旨味が広がります。
鹿角市の中心部から車で1時間ほどの山間部にある公共の放牧場。冬場は農家それぞれの牛舎で飼育されていますが、5月から10月にかけては市内に2カ所ある放牧場へとやってきます。市街地と比べると気温は2~3度低く、暑さに弱い牛の育成に適しています。黒毛和牛に比べて収益性が低く、担い手の確保が難しいことから生産者の数は減少し現在は15軒ほどで、70代から80代が中心です。
農家の負担を軽減するためにも一括で管理できる放牧場は欠かすことができません。日中は畜産農協の職員が常駐し、毎日すべての牛の状態を確認しています。けがや体調を崩している牛がいれば農家に連絡し、獣医にみてもらうなどの対応をとっています。
生産者の減少とともに牛の数も減っていて、ピーク時には鹿角市と小坂町でおよそ3千頭いたということですが、現在は350頭ほどです。ヘルシーな赤身肉として注目が集まるなか、次世代の生産者確保に向けた取り組みを模索しています。
鹿角市は担い手候補を外から呼び込もうと「かづの牛」や畜産の魅力を伝える体験会を来週、開催する予定です。生産に関わる人たちの努力によって守られ、地域の財産となっています。