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クマ対応は限界…自衛隊派遣を 鈴木秋田県知事が小泉防衛大臣に緊急要望 早速具体的な調整に入る

2025年10月28日 19時11分

クマによる人身被害が増加し秋田県や市町村のみの対応は限界にきているとして、秋田県の鈴木知事はきょう28日、小泉防衛大臣に自衛隊派遣を求める緊急要望を行いました。

28日午前、小泉防衛大臣と面会した秋田県の鈴木知事は、県や自治体での対応は限界を超えているとして、クマの捕獲に伴う活動支援など自衛隊の協力を求めて緊急要望書を手渡しました。

【鈴木秋田県知事】
「全ての県民の皆さんの日常生活に大きな支障をきたしている。まさに異常事態であります」

秋田県の要望を受けて小泉防衛大臣は、早速28日に東北方面総監部が秋田県庁を訪れ対応策を練るとして、早急に対応する考えを示しました。

【小泉防衛大臣】
「防衛省・自衛隊としても与えられた任務と権限を最大限に生かし、秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処してまいりたいと考えています」

今年に入ってから秋田県内のクマの人身被害はきのう27日時点で50人を超え、そのうち2人が亡くなっています。
秋田県は自衛隊に対し箱わなの設置や運搬、捕獲した後の処理など後方支援を求めています。面会を終えた鈴木知事は、「さすがの決断力と受け止めた」と話し、「秋田県内の実施部隊だけでは間に合わず自衛隊を頼るしかない決断だった」と理解を求めました。

【鈴木秋田県知事】
「今回はかなり異例の緊急対応であるということです。本当のクマ被害の対処や未然防止は、行政や地元で体制をとって予算確保して、こういうことにならないようにするのが本当の仕事だと思っている。これが追い付かずに国民の命が脅かされる状況に
なってしまった。極めて例外的な対応を求めている。ご理解いただきたい」

28日午後4時すぎ、秋田県は自衛隊と派遣に向けた具体的な調整に入りました。28日の段階では期間や支援の内容などは固まらず、今後協議を重ねながら安全面を確保したうえで準備を進めていくとしています。