第56回 「生活の知恵」の結晶。稲のもみ殻が断熱材に!

2010年9月22日(水)放送/有限会社 寿(ひさ)建築工房(能代市)

住宅用断熱材「もみがらエコボード」は、一見、木の合板のようだが、近づいてよく見てみると細かい粒でできている。この粒の元は、稲の収穫の際に大量にでるもみ殻だ。産業廃棄物である「もみ殻」は、処分に多くの労力と費用がかかるものであった。兼業農家である鈴木社長は、母親がもみ殻を冬に野菜を保存する際に使用していたのを見て、断熱材としての使い道を思いついたという。「もみがらエコボード」のもつ、素朴で温かみのある質感を生かし、衝立などインテリアへの応用もなされている。埃が立ちにくく、遮音性にも優れた断熱材は、地球も人にも優しい「生活の知恵」の結晶だ。