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風車の羽根落下事故 発電事業者が秋田県と市に原因報告し謝罪「落雷による損傷情報共有されず運転続ける」

2026年01月26日 19時33分

去年5月、秋田市で風力発電施設の風車の羽根が落下した事故について、発電事業者が26日、秋田県と秋田市に調査結果を報告し謝罪しました。落雷で損傷した羽根の情報が共有されないまま運転が続けられ事故に至ったと推定されるとしています。

26日午後、発電事業者「さくら風力」の盛高社長と施設の保守点検を行う「日立パワーソリューションズ」の安藤社長などが秋田県と秋田市を訪れ、事故の調査結果について説明し謝罪しました。

事故が起きたのは去年5月、秋田市の新屋海浜公園に設置された風力発電施設の風車の全長およそ40mの羽根1枚が根本付近から折れ落下しました。落下した羽根の近くには秋田市の当時81歳の男性が倒れていてその後、死亡が確認されました。

報告書によりますと、落下の原因は「過去の落雷による放電で羽根が損傷し、その後も長期間運転を続けたことで羽根の強度が低下し損傷が拡大して折れたと推定される」としています。
羽根には放電した痕が5カ所あり、折れた部分の2カ所の付近にも放電痕が確認されました。2017年には製造メーカーが海外で起きた落雷による破損事故を受けて点検を行い、羽根の内部の放電痕を確認していました。しかし当時は重大な損傷ではなかったため保守会社には連絡せず情報共有されていませんでした。また、放電痕が見つかった箇所は保守会社の定期点検の範囲ではなく、別の箇所の損傷についてメーカーに問い合わせた際は、「修理不要」との回答でした。このため運転に支障がないと判断し「損傷が拡大して事故に至ることは予見できなかった」としています。
【さくら風力・盛高健太郎社長】
「この事故につきましては改めまして近隣住民の皆さまを始め関係するすべての皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます。折損したブレードの近くにいらっしゃった男性が亡くなられたことにつきまして心からお悔やみ申し上げます。今回ガイドラインの中で見るべきと定められていないところ、さらには容易にみることが出来ない場所が事故の起点になったので、そういったところをどういった手法でどう対策すればいいのかというところを業界全体で考えなければいけない問題だと思っております」
さくら風力は事故機を撤去し、秋田の事業からは撤退するということです。