2025年05月26日 19時21分
42年前の1983年5月26日、秋田県沖を震源に大きな被害をもたらした日本海中部地震が起きました。5月26日は秋田県の「県民防災の日」となっています。この日にあわせて男鹿市の小学校では避難訓練が行われました。42年前のあの日高校生だった校長は当時の経験をふまえ地震が起きた時の心構えについて子どもたちに伝えました。
男鹿市鵜木の美里小学校では、秋田県沖を震源とするマグニチュード8.7の地震が起き、市内で震度6強の揺れがあったことを想定して訓練が行われました。子どもたちはまずそれぞれの教室で机の下に入って身を守りました。この訓練は一度揺れが収まった後に再び地震が起き学校の中では火事が起きたという想定です。教室にいた子どもたちは今度は校舎の外に速やかに避難しました。
美里小学校の松塚浩校長(57)は42年前の日本海中部地震を秋田市内で経験しました。
【松塚校長】
「高校1年生でした。(秋田市の)高校の音楽室にいて地震に遭いました」
当時を経験しているからこそ今の子どもたちに伝えたいことがあります。
【松塚校長】
「授業が終わって休んでいたら地震が起きました。その日学校ではきょうと同じように避難訓練があったんです。だけど、実際に地震が起きてからはきょうのように放送が鳴ったりベルが鳴ったりはしませんでした。つまり、本当に地震が起きたり火事になったりした時には放送が鳴らないかもしれません。その時は自分たちで考えて避難することが必要です。誰もいなければ本当に自分で避難です」
美里小学校では秋と冬にも訓練を行っていて、「繰り返し訓練することで実際に大きな地震が起きた際に同じように行動できるようになってほしい」と話しています。