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秋田市で風力発電風車の定期点検 事業者が様子を公開 秋田の天候踏まえ半年に1度ドローンによる点検実施

2025年05月23日 19時26分

風力発電の風車から羽根が落下した事故を受け、秋田市は市内の発電事業者にどのような安全管理体制を整えているか聞き取りを行っています。その中の1社が23日、半年に1度行っている羽根の定期点検の様子を公開しました。

公開されたのは、秋田県内5カ所で風力発電事業を手掛ける「ユーラスエナジーホールディングス」が秋田市向浜で23日に行った点検です。この場所は普段関係者以外は入れないよう出入り口が封鎖されています。
「ユーラスエナジー社」は、ドローンと目視の大きく2種類の方法で風車の羽根を点検しています。
【ユーラステクニカルサービス 高木晋洋・事業推進部長】
「やはり秋田の特徴は雷が多いという所は感じています。他の地域は年1回だが秋田は年2回ドローン点検を実施しています」
日本海側の地域は冬に落雷が多いため、その前後の春と秋にドローンによる点検を行います。実際に「ユーラスエナジー社」の風車でも、多い所では年に80回ほど落雷が観測されているといいます。
撮影された写真はその場で確認するほか、AIで画像を審査する専門の業者にも送られ、1カ月ほどかけてひび割れや羽根の接続部に剥がれがないかなどが分析されます。
【ユーラステクニカルサービス 高木晋洋・事業推進部長】
「我々は雷があたったら風車を止めて望遠カメラで異常がないか、1枚1枚チェックし、ブレードの破損事故がないよう徹底している」
双眼鏡や望遠カメラを用いた目視による点検は異常が確認された時のほか毎月の点検でも行われています。
今回の目視点検では風車の停止が必要となるような大きな問題は確認されませんでした。
【秋田市新エネルギー産業推進室 藤原守・参事】
「これまでも各社の安全基準や法令規定に則って補修管理されていたと認識しているが、事故が起こった事を受けさらに体制を整えてほしい」