放送番組審議会

第317回「輝石の詩file18 ナマハゲ面彫師~時代と紡ぐ物語~」

2024年04月09日

 

放送番組審議会 2024年4月9日(火)開催

第317回 「輝石の詩file18 ナマハゲ面彫師~時代と紡ぐ物語~」(2024年3月9日(土)14:30-15:25放送)

2024年4月9日(火)に開かれた当社番組審議会の内容をお知らせします。
今回は、「輝石の詩file18 ナマハゲ面彫師~時代と紡ぐ物語~」について、審議委員からご意見をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • ナマハゲ面彫師の石川千秋さんを中心に据えた番組だが、面彫師の仕事に留まらず、地域の過疎化高齢化と文化の継承の難しさという社会問題にも焦点を当てた社会派ドキュメンタリー。うまく構成されていて、ワクワクしながら飽きずに見ることができた。
  • 面をつけることで人が「神の化身」になるナマハゲ行事の様子が良く描かれていた。担い手がいないため、行事を見送る地区を紹介したことで内容に深みが出た。
  • 男鹿の住民ではないが面彫師を目指す弟子ができ、文化継承の新しい形としての提言があったと思う。
  • オープニングとエンディングの一人語りの演出は独特の世界観があった。松雪泰子さんのナレーションが番組全般に神秘性を醸し出し、BGMともマッチしていた。映像へのこだわりも随所に見られた。
  • 男鹿の各地区のナマハゲ面は誰が作っているのかなどの説明や、地元の若者たちはナマハゲ行事をどうとらえているのかなどの意見もあれば良かったのではないだろうか。
  • 全体的に静かに淡々とした印象。もう少しメリハリがあっても良かったかもしれない。

これらに対し、制作側からは以下のような発言がなされました。

  • 「ナマハゲ面彫師」はこれまでも企画に上がってきては不採用だったが、今回は地域の問題、伝統継承の問題が盛り込まれていたので番組化することにした。
  • オープニングとエンディングを一人語りにすることで、普通のドキュメンタリーとは異なる昔話の絵本を読んでいくような雰囲気を作った。
  • ナマハゲ行事のしきたりや面は各地区で異なるため、石川さんメインの番組の中では説明しづらく、不足した部分があった。
  • ナレーターに松雪さんを起用。ナマハゲの神秘さ、やさしさ、強さが響くような語り口をイメージした。
※なお、秋田朝日放送では「民放連放送基準」の改正に伴う「番組基準」の変更を行い、4月1日から運用しています。
今回いただいた意見は、今後の番組作りにいかしていきたい。
次回の番組審議会は5月16日(木)15:30、「トレタテ!報道スペシャル 徹底解説!洋上風力~再エネ王国への道は~」をご審議いただくこととしました。