放送番組審議会

第303回「ほっとネットとうほく おらがだ、時給125円~ご近所さんの移動販売車~」

2022年11月15日

放送番組審議会 2022年11月15日(水)開催

第303回「ほっとネットとうほく おらがだ、時給125円~ご近所さんの移動販売車~」

2022年11月15日(水)に開かれた当社番組審議会の内容をお知らせします。
今回は、「ほっとネットとうほく おらがだ、時給125円~ご近所さんの移動販売車~」を課題に、審議委員からご意見、ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • 買い物難民を支える移動販売車が過疎地域のリアルな状況を象徴し、利用するお年寄りの表情から生々しい現実が伝わってきた。前回の30分版はシャープに研ぎ澄まされた印象で、地域が抱える問題の深刻さに視聴後は「辛さ」をも感じたが、今回の55分版は、全体がゆったりとしていて重苦しさはなかった。
  • 荒れた手のひらの上の500円の映像が印象的。時給換算で125円のボランティア活動だが、NPO法人の会合のシーンの「みんなが社長」という言葉や、新規路線開拓の「まずやってみる」という姿勢から覚悟のようなものを感じた。
  • 春の移動販売の場面から初夏の山菜取りへと場面が変わり、山に向かって「よろしくお願いします」と挨拶するラストシーンは唐突に感じたが、「残すものは残しておかないと、次につなげるために」というコメントが未来につながるような前向きなメッセージとして伝わって来た。
  • ナレーションやBGMが必要最小限に抑えられ、登場人物の会話をメインにして、感動を押し付けないような好印象を受けた。
  • 30分版と大きな違いは感じられず、同じ内容だなと思った。30分版では扱わなかった活動や人を取り上げたり、切り口を変えたりすれば良かったのではないか。

これに対し、番組制作側からは以下のような説明がなされた。

  • 元々は1時間想定で立案し、ロケに入った番組だが、「テレメンタリー」(30分)の会議に提案したところ通ったため、結果として「テレメン」の方が先に放送された。30分を55分や1時間などに再編集することはよくある。
  • 四季を追いかけ、他の活動や人を入れて1時間にという思いはあったが、それまでに撮ったもので作ることになった。新規路線開拓にまつわる部分などは、新たに取り込んだ話題ではあるが、少し足りなかった。全体的にもっと背景を見せられたのでは、という反省がある。
  • 山菜取りの「残すものは」というコメントを使いたくて、ラストシーンに入れた。山に向かっての挨拶は普段から行っていることで、地域を愛する姿に思えた。
  • 会話を楽しんでもらえるよう、意識的に会話の「生音」を多用して構成した。

今回いただいた意見は、今後の番組作りにいかしていきたい。

次回は1月11日(水)
「東北ブロック正月特番 謎解き!みちのく開運旅(仮)」をご審議いただくこととしました。