放送番組審議会

第297回「ほっとネットとうほく キンさんの海 」

2022年04月12日

放送番組審議会 2022年4月12日(火)開催

第297回「ほっとネットとうほく キンさんの海 」

2022年4月12日(火)に開かれた当社番組審議会の内容をお知らせします。
今回は、「ほっとネットとうほく キンさんの海」(2022年3月26日(土)14:30~15:25放送 )について、審議委員からご意見、ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • 92歳高齢女性のキンさんに1年間密着、その魅力的な人間性と生き方、人との接し方などが自然体でありながら感動的に描かれていた。特別な演出はないが、温かい気持ちになる秀作のヒューマンドキュメンタリー。
  • 「海の家」がキンさんにとって大事な居場所であり、仕事であり、それが元気の源であることが伝わって来た。息子さんたちとの会話から、家族が互いの事をよく理解しあっていて強いつながりがあることが垣間見えた。
  • 柳葉敏郎さんのナレーションは、ソフトな語り口で、時に秋田弁を挟み、キンさんのイメージにマッチしていた。秋田弁の会話に字幕がついていて分かりやすかった。
  • オープニング映像を見て、秋田にこんなきれいな海岸があるのかと驚いた。男鹿の海が見せる四季折々の色彩の変化をうまく活用している。
  • キンさんが車を運転するシーンについて、高齢ドライバーの運転を批判的に見る視聴者もいるのではないだろうか。カットしても良かったのではないか。また、薬の服用についての会話があったが、センシティブな内容なので留意すべきと考える。

これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。

  • キンさんとは、別の番組に出演してもらって以来20数年の付き合いがあり、今回も自然体で協力していただいた。“居場所のある老後”を感じてもらいたいという意図があった。
  • 92歳の女性には特に大きなイベントや動きはなく、1年間で何が撮れるのだろうという懸念があったが、密着していくうちに特別なことはなくても、その日一日一日を過ごすことがキンさんにとっての“動き”なんだと思うようになって、それを形にした。
  • 夏場の「海の家」のシーンは、カメラを止めずに長回しして撮影。その中にいいコメントがたくさんあった。
  • 交通の便の良くないところで高齢者が暮らすには車が必要であり、リアルな事なので、ドキュメンタリーとして運転シーンをカットしなかった。ご指摘は受け止める。
  • 秋田以外の東北5県でも放送する番組なので、なるべく多く字幕を付けた。柳葉さんは、ご自分で言い回しを変えるなど、かなり気持ちを入れてナレーションしてくださった。
今回いただいた意見は、今後の番組作りにいかしていきたい。

次回は5月11日(水)「トレタテ!」をご審議いただくこととしました。