第287回「シリーズ輝石の詩file15 山は焼けてもわらびは死なぬ ―劇団わらび座70年―」
2021年4月7日(水)に開かれた当社番組審議会の内容をお知らせします。
今回は「シリーズ輝石の詩file15 山は焼けてもわらびは死なぬ ―劇団わらび座70年―」について、審議委員からご意見、ご提案をいただきました。
委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。
- コロナ禍における「エンターティンメントは不要不急なのか」という難しいテーマに取り組んでいた。屋外での公演やオンライン修学旅行、新様式に対応する工夫から、逆境をバネに進んでいく劇団の情熱が伝わって来た。
- コロナ禍でわらび座が存続に向けて寄付を募っているとニュースで見ていたが、その後が気になっていた県民もいたと思う。ニュース報道後に特別番組化して継続して情報を伝えられるのは地元のテレビ局だからこそ。今回はその強みが活かされた。
- インタビューでわらび座の山川社長や脚本家の栗城さんからいい言葉がたくさん引き出されていた。また、全国のファンの声やメッセージから、わらび座の存在感の大きさを感じた。
- 元宝塚の七海さんのナレーションは、まるで演じているかのような滑らかさと力強さがあり、番組にマッチしていた。
- 「70年」というサブタイトルをつけているが、歴史を振り返る場面が少なく、もの足りなさを感じた。創設期から現代に至るまでの取り組みの変遷を伝えてほしかったし、劇団が長年軸としてる本質的な部分にも触れてもらいたかった。
- ところどころ文字スーパーがあればもっと分かりやすいのに、というシーンがあった。
これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。
- わらび座が、国内で3番目に公演数が多く、全国にファンがいる劇団であることを知ってもらいたいという思いがあった。歴史の振り返りが少ないという指摘は真摯に受け止める。創設当時の映像や写真がほとんどなかったという事情もあった。
- 去年3月、コロナ禍で番組制作の協力は難しい、というところからのスタートだった。取材を積み重ねながら番組化へとこぎつけた。一方でカメラが入れる場所等の制約があり、舞台の場面などは迫力に欠けるところもあった。
- 映像やインタビュー、ナレーションに力があったため、文字スーパーは極力付けなかった。結果としてコメントの力は活かされたと思うが、分かりにくいところもあったかもしれない。
今回頂いたご意見は今後の番組作りにいかしていきたい。
次回は5月11日(火)開催。「サタナビっ!」をご審議いただくこととしました。