放送番組審議会

第279回「テレメンタリー2020~んだども おらほのまちだもの~」

2020年06月09日

放送番組審議会 2020年6月9日(火)開催

第279回「テレメンタリー2020~んだども おらほのまちだもの~」

2020年6月9日(火)に開かれた当社番組審議会の内容をお知らせします。
今回は、5月6日(水)放送、5月9日(土)再放送の「テレメンタリー2020 ~んだども おらほのまちだもの~」について審議委員からご意見、ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • テーマの主軸へのアプローチが上手い。「過疎地域で高齢者が暮らし続けるためには」というような問題を始めに提起してストーリー展開するのではなく、そこに暮らす人々の生活を描き、時間が流れていく中で自然に焦点に迫っている。
  • 登場する皆さんの笑顔がとても印象的。奥山さんら共助運営体が運行する「車」は、単なる交通手段ではなく、高齢者が社会や人とつながるため、地元で心豊かに生きていくための糧であることがうまく表現され、伝わってきた。
  • ローアングルで撮ったシーンやドローン空撮などを含めて効果的な映像が随所にあった。BGMも場面ごとにマッチしていた。
    ナレーションの大原櫻子さんの声は、優しくほのぼのとして親しみを感じた。
    一方、年配の方のもう少し力強い声でも良かったのでは、という意見もあった。
  • 方言やなまりで聞き取りづらい場面が多かったが、コメントフォローの字幕が少なかった。
  • 共助運営体の活動や有料運送のシステム、行政とのかかわりなどの説明が足りなかった。

これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。

  • 番組のテーマは、当初、共助運営体の新しい交通システムの紹介としていたが、人々の生活に焦点を当てる方向に変えた。そこで暮らす人にお話をうかがうことで、地域の姿が見えてくるという考えから、群像劇のイメージで制作した。その結果、システムの説明など省いてしまった。
    過疎、高齢化は全国どこにでも起こりうるもので、自分事として考えるきっかけになればと思う。
  • 方言やなまりの部分の字幕について。字幕を付けると視聴者は文字を追いかけてしまい、話している人の表情をあまり見ないので、表情でニュアンスが伝わると判断した箇所には字幕を付けなかった。
  • ナレーターに大原さんを起用したのは、かねてから声の良さに注目していたため。録音の際に「地域に住む妖精が車について行くような気持ちで」とお願いした。大原さんは若年層の支持も厚い。
    テレメンタリーはABEMAで1年間は視聴できるので、若者に見てもらう入口になればと考える。
今回頂いたご意見は今後の番組作りにいかしていきたい。

次回(7月)は、「テレビ朝日系列全国番組審議会の議題」についてご意見を頂く事ととしました。