放送番組審議会

第273回「シリーズ輝石の詩 file14 秋田犬と暮らす」

2019年11月12日

放送番組審議会 2019年11月12日(火)開催

第273回「シリーズ輝石の詩 file14 秋田犬と暮らす」

2019年11月12日(火)に開かれた当社番組審議会の審議内容をお知らせします。
今回は、11月9日(土)放送の「シリーズ輝石の詩 file14 秋田犬と暮らす」について審議委員からご意見、ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • 番組構成が秀逸。ブリーダー・畠山正二さんの生活を追うことで、秋田犬を巡る話題、課題を展開している。秋田犬の歴史や現在の国内外の飼育状況や、「血統を守る」取り組みなど、これまで知らなかったことがあることがわかった。
  • 畠山さんが飼っている4頭のメス犬に注ぐ愛情、散歩や食事にかける惜しみない手間などを丁寧に取材して描いている。子犬が産まれるシーンでは、いつも笑顔で明るい畠山さんの緊張感ある表情、無事産まれた後の安堵の様子をとらえていた。出産シーンは生々しさを覚える人もいるだろうが、この瞬間を収めることができたのは良かったと思う。
  • 番組全体が優しく仕上がっている。秋田犬を撮るカメラアングルなど、映像がとても良い。藤盛由果アナウンサーのナレーションも聞きやすく、マッチしていた。
  • 「ブリーダーの人手不足」との問題提起があったが、解決の糸口がつかめなかった。76歳の畠山さんは農業を営みながらブリーダーをしているが、このような方がどのくらいいるのか。また、ブリーダーを生業としている方はいるのか、など「ブリーダー」の全体像についての情報があれば良かった。
  • 若手として秋田犬とかかわりを持つ地域おこし協力隊の存在は曖昧な印象を受けた。

これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。

  • 出産シーンは「血統の継承」を伝えるには絶対撮りたいと思っていた。しかし、畠山さんは犬の負担になったり、生々しい画面を見せる事への不安をお持ちだったので、時間をかけてお話して了承していただいた。あのシーンを入れることができて畠山さんに感謝している。
  • 「ブリーダー」の説明が不足していたことは反省。飼育するだけの人、飼育して販売する人など様々なので、秋田犬のブリーダーとは?を明確にすべきだった。
  • 地域おこし協力隊は「若者」という“明るい兆し”も見えてきている、という観点で扱った。畠山さんの思いを引き継ぐような若いブリーダーも探したが、今回は辿りつけなかった。
今回頂いたご意見は今後にいかしていきたい。

次回(1月)は、「テレメンタリー2019天使ちゃんの服」についてご意見を頂く事ととしました。