放送番組審議会

第257回「輝石の詩file12 郷土を彫る~版画家・勝平得之の遺した秋田~」

2018年04月04日

放送番組審議会 2018年4月4日(水)開催

第257回「輝石の詩file12 郷土を彫る~版画家・勝平得之の遺した秋田~」

2018年4月4日(水)に開かれた当社番組審議会の審議内容をお知らせします。
今回は、3月31日(土)放送「輝石の詩file12 郷土を彫る~版画家・勝平得之の遺した秋田~」について審議委員からご意見、ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • 勝平得之の作品は、秋田に住む者ならどこかで一度は見たことがあるだろうというくらいなじみがあるが、その人物像についてはあまり知らなかった。この番組は、生い立ちや秋田を離れることなく秋田を題材にし続けた創作姿勢、芸術性の高さを教えてくれた。
  • 曾孫の女性木版画家の制作風景を見せることで、刷りを重ねる木版画の難しさがよく分かり、得之の鮮やかな多色刷りがいかに難解で繊細なものであるかが伝わってきた。
  • インタビューなどで7人が登場、美術関係者、親族などそれぞれの立場で話をしていたが、みなさんのコメントの完成度が高く、番組の根幹をなしたと思う。 一方、インタビューが占める割合が多く、同じ人が何度も出てきて同じような映像が続くため、途中で飽きてしまう部分もあった。
  • ナレーターは、地元の劇団員の女性だったが、ところどころアクセントなど気になった。終盤の「手記」の男性の朗読は、番組の雰囲気にマッチしていてよい演出だった。

これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。

  • 委員からも話があったが、作品は目にしていても作家については知らない人が多いという観点で、「秋田の人に勝平記念館に足を運んでいただきたい」をコンセプトに制作した。
  • インタビューは映像に変化をつけるため2カメで収録、ひとりの1回あたり露出時間を短く数回に分ける編集をしたが、全体に占める分量が多かったことが「飽き」の原因。
  • かっちりしたアナウンスメントでは情緒にかけると考えて、劇団員をナレーターに起用した。時間をあまりかけられず、細かいところまで直しきれなかった。
  • 番組制作の決定から放送まで、人繰り、日程などタイトな作業となったため、いろいろな演出プランはあったものの、取り入れることができなかった。
次回(5月)は、「トレタテ!スペシャルYell~がんばれ由利工業~」についてご意見を頂く事としました。