放送番組審議会

第213回「藤田嗣治・秋田への夢旅 地を泳ぎ天を歩く」

2013年11月12日

放送番組審議会 2013年11月12日(火)開催

第213回「藤田嗣治・秋田への夢旅 地を泳ぎ天を歩く」

2013年11月12日(火)に開かれた当社の放送番組審議会の審議内容をお知らせします。今回は、「藤田嗣治・秋田への夢旅 地を泳ぎ天を歩く」について、審議会委員からご意見ご提案をいただきました。

委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。

  • 重厚感があって力強く、映像も美しくて素晴らしい作品だった。またデスティネーションキャンペーン、新県立美術館開館の、直前の放送というタイミングも良かった。
  • 美術分野に門外漢の人間にとっても、藤田の人となりや、作品の魅力について丁寧に説明されており、新鮮な驚きと感銘を受けた。
  • 「秋田の行事」について、美術館の学芸員のわかり易い解説により、藤田の秋田に対する愛着などが効果的に表現されていた。
  • これまで知られていなかった「花鳥図」を復元して公開するという企画は、地元放送局としてとても意義深いことだと感じた。
  • 「花鳥図」の紹介で、藤田が狩野派や琳派の手法を活かしていたという紹介があるが、何をどう活かしていたのかなど、詳しい説明がなかった。また「秋田の行事」についても、構図の特徴を紹介しているが、これも具体的な説明がないため、美術の難しさだけが残った印象がある。理論的な構造をわかり易く伝えてほしかった。
  • 竿燈まつりの紹介シーンがやや長かった印象がある。
  • 完成度は高いが、逆に素人にとっては、ややマニアックすぎるところもあり、見る者を選んだのではないか?

これに対し、テレビマンユニオン・秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。

  • 藤田についてすべてを語るには相当の時間を要するが、今回の番組では、あえて過去に他局が放送した番組内容との重複を避けたかった。その結果、全体として特に技法・技術などについて、説明不足になってしまった。
  • 「花鳥図」は、撮ることに意義があった。学術的には説明は可能だが、藤田の言葉や資料が見つからなかったため、詳しく伝えることを避けた。
  • 新たに見つかった着物や竿燈の写真などを紹介できたことが、藤田の秋田への愛着をうまく表現することができた。
次回(1月)は、「スーパーJチャンネルあきた」について審議いただきます。