第212回 輝石の詩「誰のものでもない~日本最古の近代的慈善団体“感恩講”の足跡~」
2013年10月1日(火)に開かれた当社の放送番組審議会の審議内容をお知らせします。
今回は、輝石の詩「誰のものでもない~日本最古の近代的慈善団体“感恩講”の足跡~」について、審議会委員からご意見ご提案をいただきました。
委員から寄せられた発言のうち、主なものは次の通りです。
- 地域の文化遺産という素晴らしい題材について、歴史考察なども緻密かつ丁寧に取材されており、「輝石の詩シリーズ」に相応しい、実に見応えのある番組だった。
- こんな素晴らしい慈善団体が、秋田発祥であることに驚きを隠せないばかりか、とても誇らしいことであり、感銘を受けた。
- こうした社会貢献や、地域社会と家庭との繋がり、いい価値観の伝承が、秋田県の学力の高さの具体例なのではないかと感じた。
- 近藤サトさんのナレーションが、とても落ち着いていて、番組の内容によく合っていた。
- 「日本最古」であること、「秋田発祥」であることの詳しい検証が、やや足りなかった。
- 体操の遠藤選手について紹介したパートは、番組全体の流れのなかで、やや扱いが長かった印象が残った。また、全体的にインタビューのシーンが多く、ナレーションに置き換えてもいいと思う場面もあった。
- 江戸期の当時の秋田藩の人口や、400両が今の価値でいくらぐらいかなど、時代背景の説明をもう少し丁寧にして欲しかった。
- 江戸~明治~現代へという時代の流れがわかりにくかった。
これに対し、秋田朝日放送側からは以下のような説明がなされた。
- 「日本最古」という部分に関しては、調査した結果判明していたのだが、番組に盛り込まなかったのは反省点である。
- 予定していた児童保育院の子供たちや職員への取材映像を使うことが出来ず、結果的に遠藤選手のパートやインタビューシーンを長くせざるを得なかった。
- 江戸期の資料は相当数あったが明治期の資料が足りず、うまく時代の流れを表現できなかった。
- ナレーションには、近藤サトさん以外には適任者がいないという思いで起用した。
次回(11月)は、「藤田嗣治・秋田への夢旅 地を泳ぎ天を歩く」について審議いただきます。