2012年01月22日
近年増加傾向にある前立腺がん。このがんを発見するためには、採血により「PSA」と呼ばれる前立腺特異抗原の値を検査することが重要だ。詳しいお話を、秋田県医師会の立木裕先生に伺った。
一時検査でPSAの異常が出た場合には、泌尿器専門医を受診して欲しい。PSAは前立腺がんだけでなく、前立腺炎症や前立腺肥大症でも上昇することがある。PSA検査では、前立腺がんの約8割が判るが、PSA値が上昇しないがんもある。
そして二次検査として腹部超音波検査で前立腺がんの大きさやがんがあるかどうかを見ることと、肛門から前立腺がんを触る直腸診が必要だ。
PSAは一般的に4未満が正常値、4以上が異常値といわれている。4から10の間がグレーゾーンといわれ、前立腺がんが見つかる確率が20%から30%。PSAが10以上の場合にはすぐに三次検査が必要になるが、グレーゾーンの場合は、フリーPSA、トータルPSAという2種類のPSAを採って、その比率を見て三次検査をするか決めることもある。
がんが見つかった場合には、組織検査の結果や、がんの広がり、年齢、全身状態によって治療方法を選択することになる。早期発見により、治療方法の選択の幅が広がるので検診の受診が重要だ。