vol.83 増加傾向の肺がん

2011年11月13日

がん死亡率の高い秋田県。その中で胃がんに続く、高い死亡数となっているのが、肺がん。肺は左右に別れ、右は上葉・中葉・下葉の3つに、左は上葉・下葉の2つからなっている。吸い込んだ空気から酸素を体に取り込み、二酸化炭素を排出する呼吸のための大切な臓器だ。詳しいお話を、呼吸器外科医の小野貴史先生に伺った。
肺がんの最大の原因はタバコだ。タバコの煙の中には約4000種類の化学物質が含まれていて、そのうち60種類が発がん物質と言われている。その物質を吸い込むことで、肺のDNAが損傷し、肺がんが発生すると考えられている。
日本全国で毎年8万人の方が肺がんに罹患している。秋田県でも年間700人の方に肺がんが見つかっている。死亡数は全国で年間7万人。これはがんの中でワースト一位だ。秋田県でも毎年600人の方が肺がんで亡くなっていて、年々増加傾向にある。
肺がんは死亡率が高く、治療が難しい病気だ。しかし、早い段階で見つけると肺がんも治る可能性が高くなる。その意味でも検診による早期発見が非常に重要だ。