vol.77 早期治療のメリット

2011年10月02日

秋田県で最も死亡率の高い「胃がん」。しかし、早期発見すれば治る可能性も非常に高まる。今週は胃がんの早期治療のメリットについて秋田県医師会の津田栄彦先生にお話を伺った。
胃がん検診の一次検診では、バリウムを飲んでX線でレントゲン写真を7~8枚撮る。そこで引っかかると内視鏡で検診を受けてもらう。内視鏡検査には、喉に麻酔をして口から内視鏡を挿入する方法と、鼻に麻酔をして鼻から内視鏡を挿入する方法がある。そこで病変が見つかると、組織検査などさらに詳しい検査を行う。
胃がんは早期発見・早期治療が非常に有効だ。がんが粘膜の浅いところに留まり、大きさが2センチ以下であれば内視鏡治療できる可能性が高い。2センチを超えていても最近では内視鏡治療の適用になる場合がある。内視鏡治療の適用にならないがんに対しては、外科手術を行う。他の臓器に転移がある場合などは化学療法、抗がん剤による治療を行う。
胃がんを早期がんの状態で発見し、内視鏡治療で取りきれば、胃を元のまま温存でき、以前と変わらない食生活を送れるというメリットがある。また外科治療が必要な場合でも、早い段階で見つけ治療を行えば、治る可能性が高い。何よりも早期発見が大事だ。