2011年09月04日
増加傾向の前立腺がん。採血によるPSA検査で早期発見が可能になる。それでは、早期発見のメリットとは…?詳しいお話を、秋田県医師会の立木裕先生にお話を伺った。
PSA検査で異常値が出た場合は、泌尿器科専門医を受診してほしい。PSAは前立腺がんで上昇するが、前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇することがある。泌尿器科では、PSAの再検査のほかに、直腸診や超音波検査も行う。PSA検査で前立腺がんの8割は分かるが、PSAが上昇しないがんもあるので、より専門的な診断が必要になる。
前立腺がんが見つかった場合には、組織学的な結果、がんの広がり、年齢などを考慮して治療方法を選択する。大きく分けて手術療法と手術以外の療法に分けられる。手術療法には開腹による手術と、腹腔鏡による手術がある。手術以外の療法としては、内分泌療法と呼ばれるホルモン療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法がある。
また前立腺がんを無治療で経過観察するPSA監視療法というものもある。前立腺がんの治療方法は目覚ましく発達している。最良の治療方法が受けられるように、早期発見早期治療が大切だ。