vol.72 前立腺がん検診とは

2011年08月28日

増加傾向の前立腺がん。増加の理由として食生活の欧米化や遺伝的要因、そして検査方法の確立などが挙げられる。
それではこの「検査方法」とは一体どのようなものなのか?詳しいお話を、秋田県医師会の立木裕先生にお話を伺った。
日本人男性の年齢調整罹患率では、胃がん・肺がん・結腸がん・肝臓がん・直腸がんに次いで6番目に高く、全部位のがんの5.7%を占めている。
前立腺がんの発見方法は、PSAという採血項目が重要。PSAとは前立腺特異抗原のことで、このPSAが臨床的に使われるようになってから、前立腺がんが早期に見つかるようになった。
PSAは採血による検査。最近では住民検診や人間ドックなどでも広く採用されており、病院や診療所でも簡単にできる検査。住民検診でPSAを検査する場合には、50歳以上が望ましいといわれている。
人間ドック検診では、将来がんを患った時のメリットを考え、40歳ぐらいからの検診を勧めたい。検診を受診するメリットとしては、前立腺がんで死亡したり、あるいは転移がおきてから見つかるというような危険性を少なくできる。また、早期に発見することによって、治療法の選択肢が広がるというメリットもある。