vol.67 増加傾向の乳がん

2011年07月24日

近年増加傾向にあるがんのひとつに「乳がん」がある。女性のがん死亡数では、大腸がん・胃がん・肺がんに次いで4番目に多いがんになっている。詳しい話を乳腺外科医の伊藤亜樹先生に伺った。
乳がんとは乳房の中にある乳腺にできる悪性腫瘍。乳汁を分泌する乳管の中の細胞ががん化してできる乳腺がんといわれるものがほとんど。原因はハッキリとは解明されていないが、エストロゲンという女性ホルモンが関与しているといわれている。
初潮が10歳以下と早い人、閉経が遅い人、出産経験がない人、授乳歴がない人などは乳がんのリスクが高くなるといわれている。また、母親や姉妹に乳がん患者のいる人は発症リスクが4倍以上にハネ上がるといわれている。
日本では年間、4万5000人が乳がんに罹っているといわれている。これは16人に一人という割合で、かつて4・50人に一人といわれた時代より急激に増えている。
乳がんは40代から急激に増え始め、50歳代でピークを迎える。40歳以上の人には、自己触診に加えて、マンモグラフィ―を併用した乳がん受診を勧めている。