Vol. 616回「肺がんとは」

2022年11月13日

最も死亡数が多い肺がん。
詳しいお話を呼吸器外科医の出村遼先生に伺った。
肺は人が呼吸するための臓器で左右に分かれている。肺の中では気管支が木の枝の様に広がりその先には肺胞がある。喫煙など何らかの原因で気管支や肺胞の細胞のDNAに損傷が生じそれらが積み重なりがん化することで肺がんを発症する。
2020年の肺がん死亡数は男性は5万3千人を超え1位女性は大腸がんに次いで2万2千人を超え2位となっている。
男女合わせた総数では肺がんの死亡数が最も多い。
肺がんは喫煙との関係が非常に大きいがんだ。研究によるとタバコを吸わない人に比べて吸う人が肺がんになるリスクは男性は4.4倍、女性は2.8倍と高くなる。禁煙してもすぐにリスクが低下するわけではなく禁煙後10年経過してもなお非喫煙者の2倍程度の肺がん死亡リスクがあるとされ15年以上禁煙すると非喫煙者と同程度のリスクまで低下するという報告がある。
肺がんを早期に発見し最大限の治療を受けるために検診が重要だ。肺がんを予防するための禁煙と定期的な検診を心がけよう。