2022年10月16日
罹患数3位の胃がん。
詳しいお話を秋田県医師会の松下弘雄先生に伺った。
胃はみぞおちあたりにある袋状の臓器。そこにできるがんが胃がんだ。
胃がんは胃の粘膜から発生し下に深く浸潤(がん細胞が周囲の組織へ広がっていくこと)していく。進行すると他の臓器に転移することもある。
胃がんは長年にわたる胃の慢性的な刺激が原因となり胃の粘膜から発生すると言われている。
危険因子としては多量の塩分摂取、多量の飲酒・喫煙などだ。また細菌の一種であるピロリ菌ががんの発生に関係あると考えられている。
ピロリ菌の正式名称はヘリコバクター・ピロリ。
主に幼少期に口から感染し胃の粘膜に棲みつくと考えられ高齢者ほど保菌率が高く生まれた時代の衛生環境と関連があると考えられている。
厚生労働省のデーターでは保菌率は50代以上で約40~60%、10代で10%程度だ。
ピロリ菌が胃の粘膜に棲みつくと粘膜に炎症を引き起こす。延焼した粘膜から胃がんは発生すると考えられている。実際、ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生を抑制することが明らかになっている。
一番は検診を受けることだ。胃がんは早期であれば高い確率で治る。
しかし早期の段階では自覚症状がほとんどない。症状がなくても検診を受診しよう。