2022年06月05日
喫煙により罹患リスクが大幅に高まる肺がん。
詳しいお話を呼吸器外科医の原田柚子先生に伺った。
肺がんは早期の場合はほぼ無症状。症状の進行と共にせき、痰、血痰、発熱、呼吸困難、胸痛などの自覚症状が現れることがある。
しかし、必ずしも肺がん特有の症状ではないため他の呼吸器疾患と区別がつかないこともある。喫煙は肺がんとの関連が非常に大きいため喫煙歴のある40歳以上の人は症状が見られなくても特に注意が必要だ。
肺がんの検診方法として効果があるとされているのは問診、胸部レントゲン検査、喀痰細胞診がある。50歳以上で喫煙指数(1日の本数×喫煙年数)が600以上の人を肺がんのハイリスク群と判断する。この喫煙指数は現在喫煙をしている人だけでなく過去に喫煙していた人も対象となる。
ハイリスク群の人には問診、胸部レントゲン検診に加えて喀痰細胞診を行う。喫煙指数が600以下でハイリスク群でない人は問診と胸部レントゲン検査を行い異常がなければまた1年後の検査となる。
検診を受けずに自覚症状をきっかけに進行がんとして見つかった肺がんの治療は身体の負担が大きかったり治療に時間がかかってしまったりさらに治療自体が困難になることもある。
早期発見・早期治療で元気で長生きできる可能性が高くなるため検診を定期的に受けよう。