2022年05月29日
最も死亡数が多い肺がん。
詳しいお話を呼吸器外科医の原田柚子先生に伺った。
肺がんとは人が呼吸するための肺という臓器で発症するがんだ。
肺は左右に分かれていて中では気管支が木の枝のように広がりその先には肺胞が存在する。喫煙など何らかの原因で気管支や肺胞の細胞にDNAの損傷が生じそれが積み重なると肺がんが発症する。
2018年の死亡数は男性は5万人を超えて第1位、女性は大腸がんに次いで約2万1000人を超えて第2位となっている。
男女の総数では最も死亡数が多い。
肺がんは喫煙との関連が非常に大きい。ある研究によるとタバコを吸わない人に比べて吸う人が肺がんになるリスクは男性で約4.4倍、女性で約2.8倍と高くなる。禁煙してもすぐにリスクが低下するわけではなく、禁煙後10年経過してもなお非喫煙者の2倍の肺がん死亡リスクがあるとされ、15年以上の喫煙で非喫煙者と同レベルに低下すると言われている。
喫煙以外の肺がんの危険因子としては慢性閉塞性肺疾患、アスベスト、大気汚染などだ。
近年喫煙とは関係のない肺がんも増えているためそのような肺がんを検診で見つけることができる。タバコを吸う人も吸わない人も毎年肺がん検診を受けよう。