Vol. 581回「前立腺がん検診について」

2022年02月27日

男性のがんで最も罹患数が多い前立腺がん。
詳しいお話を秋田県医師会の沼倉一幸先生に伺った。
前立腺がんは初期では尿道や膀胱を圧迫することがないためほとんど症状が表れない。かなり進行すると尿が出にくい、血尿といった症状が出る。
以前は早期に発見するのが難しい病気だったが現在は採決によるPSA検査で早期に見つけることが可能になった。PSAは採血のみで行うことができる。
PSAとは前立腺から分泌されるタンパク質だ。基準値は一般的に4.0ng/mlとされているが加齢とともに上昇するため年齢別の設定が行われている。秋田県では65歳未満の正常値を3.0ng/ml、65歳以上を3.5ng/mlとやや厳しめに設定している。PSA値が基準を超える場合は専門医の受診が必要だ。専門医の判断によりMRI検査や前立腺生検などの追加検査が行われる。
前立腺内にとどまっているがんを早期に発見し適切に治療することで前立腺がんは根治が可能な病気だ。
そのため早期発見早期治療に努めよう。