2011年05月22日
増加傾向にある大腸がん。しかし大腸がんで亡くなった方は、罹患数より少なく早期であれば治癒の可能性が高いことがわかっている。大腸がんの治療には内視鏡治療や外科的治療、放射線療法や化学療法などがある。この中で早期がんの治療では内視鏡治療が可能になる。詳しいお話を秋田県医師会の銭谷明先生に伺った。
大腸ポリープや大腸の表面に留まっているような早期の大腸がんは、内視鏡による治療が可能だ。ポリープ状に盛り上がっている腫瘍だと、ポリープの根元に針金状のワイヤーをかけて電気メスで焼き切る。平坦な腫瘍であれば病変の下に薬を入れて盛り上げてからワイヤーをかけたり、電気メスで切開して大きく切り取るような方法も開発されている。内視鏡治療は外科の手術と違って、身体に傷がつかないうえに、経済的にも時間的にも負担の少ない治療だと思う。ポリープを取ったとしても、一日ぐらい自宅で休めば、その後は普通の生活が可能だ。
大腸がんを予防するには、動物性脂肪を摂り過ぎない、野菜を多く摂るといった食生活の改善、喫煙をやめること、そして定期的な検診を一年に一回受けることが大切だ。
積極的ながん検診受診で、がんで死亡するリスクに立ち向かって行こう。