Vol. 561回「胃がん検診について」

2021年09月26日

男女合計の部位別罹患数2位の胃がん。
その発生要因として多くあげられるのがピロリ菌だ。
詳しいお話を秋田県医師会の俵谷伸先生に伺った。
ピロリ菌は胃の粘膜に生息している細菌で粘膜にすみつくと炎症を起こし胃の粘膜が萎縮し慢性胃炎の状態となる。この慢性胃炎が胃がんの発生と大きく関係があるといわれるためピロリ菌の除菌も早期に行うことが重要だ。
ピロリ菌の除菌は2種類の抗生物質と胃酸を抑える薬合計3種類の薬を1日2回1週間内服して行う。最近はより強力な胃酸を抑える薬が出たため除菌成功率は約90%と言われている。
胃がん検診の方法はバリウムと発泡剤を飲みレントゲン撮影をする胃X線検査と口か鼻から内視鏡を使用し胃の粘膜を観察する内視鏡検査がある。内視鏡検査ではがんを疑う病変が見つかった場合は直接細胞を採取する組織検査も可能だ。
内視鏡検査やバリウム検査で胃の粘膜を調べることでピロリ菌に感染しているかわかることもメリットの一つだ。
今まで検診を受けたことのない人でもまずは検診を受けよう。