2021年08月29日
50歳代から急激に増加する前立腺がん
早期に発見するためにも検診受診が大切だ。
詳しいお話を秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
初期の前立腺がんはほとんど無症状で進行すると頻尿、残尿感、排尿困難など排尿に様々な症状が起こり前立腺肥大症と似ている。症状が出てから医療機関を受診した時は進行がんのことが多いため症状が無くても検診を受診しよう。
1次検診では採血をしPSAを検査する。PSA(前立腺特異抗原)は前立腺の中に含まれるたんぱく質でがんになると血液内に放出されるため数値が高くなり1つの目安となる。
しかし、大きい前立腺肥大症や前立腺炎で上昇することもある。
1次検診で異常が指摘されたら2次検診を必ず受けよう。
秋田県では2次検診の受診率が低いことが問題だ。
2次検診では再度PSA検査と直腸診、超音波検診を行う。この3つの検査を総合的に判定してさらにがんが疑われる場合は3次検診を受ける。3次検診では組織を採取してがん細胞があるか顕微鏡で病理診断をする生検が行われる。
前立腺がんは進行が遅いので早期発見できれば早期治療が可能で根治の可能性が高くなる。そのため最終的には死亡者を減らせる。
前立腺がんの検診を受けて早期発見に努めよう。