vol.55 増加傾向の大腸がん

2011年05月01日

がん死亡率の高い秋田県。その中で、近年増加傾向にあるのが大腸がん。大腸は消化吸収された食べ物から水分を吸収し便にして体外に排出する臓器。長さはおよそ2mあり、大きく結腸・直腸・肛門の3つにわけられる。詳しいお話を秋田県医師会の銭谷 明先生に伺った。
大腸のポリープが徐々に大きくなって悪性化したものが大腸がん。日本では以前から胃がんが多かったが、最近では食事の欧米化によって動物性脂肪の摂取が多くなり、大腸がんが増えてきた。秋田県ではがん死亡率の第三位が大腸がんになっている。
予防には普段の便通をコントロールすること、動物性脂肪を摂り過ぎないこと、野菜を多く摂ることなどが必要になる。
早期の大腸がんには自覚症状がない。がんが進行すると血便が出たり、便が細くなったり、腹部に膨満感があったり、下痢便秘、残便感といったような症状が出てくる。
自覚症状が出れば、病気の可能性を考えて検査を受けた方がいい。症状がないうちに定期的な検診が必要だと思う。
食生活の変化などにより増加している大腸がん。自覚症状のない大腸がんに立ち向かうために…。生活習慣を見直す事、そして定期的な検診受診が大切だ。