Vol. 517回「大腸がん検診について」

2020年10月25日

男女ともに罹患数が多い大腸がんについて
秋田県医師会の大場麗奈先生に伺った。
大腸がんは症状が出たときには進行がんの場合が多く早期がんや前がん病変の場合はほとんど自覚症状がない。
進行すると便秘、下痢、便が細かい、腹痛、血便、体重減少などの症状が表れる。腫瘍が腸管を塞ぐと腸閉塞になる危険性もある。早期発見するには便潜血検査、大腸内視鏡検査が行われる。
大腸がん検診は男女ともに40歳以上が対象になり便に潜む血液の有無を調べる検査だ。便潜血検査は目に見えないわずかな出血を感知することが可能で、便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり2日間分の便を採取する。
この検査が陽性で問診表の結果によっては2次検診で大腸内視鏡検査などを受けることになる。
早期であれば治せる可能性が非常に高く治療も軽く済むことが多いというメリットがある。また、がんになる前の病気や他の病気も発見できることがある。
そのため初期症状がなくても40歳を過ぎたら定期的に検診を受けよう。