2020年08月30日
50歳代から急激に増加する前立腺がんについて秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
前立腺がんの初期は症状がほとんどなく、がんがある程度大きくなると頻尿、残尿感、排尿困難など排尿に様々な症状がおこる。
症状が出てから医療機関を受診した時にはすでに進行がんの可能性が多いため無症状のうちに検診を受診しよう。
前立腺がんの一次検診では採血してPSA検査を行う。
PSAとは前立腺の細胞でつくられるタンパク質のことで前立腺がんに罹患するとPSAが血液中に流れ込みやすくなりPSA値が高くなる。しかし、大きい前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇することがある。
1次検診で異常が指摘された場合は2次検診を必ず受診しよう。
秋田県は2次検診の受診率が低いのが問題だ。
2次検診では再度PSAの検査と肛門から指で前立腺を触診する直腸診、超音波検査を行う。3つの検診を総合的に判定してさらにがんが疑われる場合は3次検査を行う。
前立腺がんは進行が遅いため早期発見できれば早期治療が可能で最終的には死亡率を減らすことが可能だ。また、早期治療で根治の可能性も高くなる。そのためにも前立腺がんの検診を受けて早期発見に努めよう。