Vol. 508回「前立腺がんとは」

2020年08月23日

男性特有で増加傾向にある前立腺がんについて秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
前立腺は男性特有の臓器で膀胱の出口周辺に尿道を囲うようにある。また、クルミのような大きさをしている。
前立腺がんは前立腺に発生する悪性腫瘍だ。
初めは前立腺の中にとどまっているが進行すると骨やリンパ節に転移して命にかかわる。
しかし、進行がゆっくりなため早期に発見して治療すれば死亡することは少ない。
前立腺がんは50歳以下では少ないが人口10万人あたりでみると60歳代が21人、70歳代が103人、80歳代が257人となり年齢とともに急激に増加する傾向がある。
高齢になるほど前立腺がんになる可能性が高く、2大危険因子は年齢と男性ホルモンだ。
そのほかに遺伝子因子があり親や兄弟に罹患歴がある場合や環境因子、特に動物性の脂肪の高脂肪な食事も関係あるとされている。
前立腺がんは検診の実施により死亡率が20%低下することが証明されていて、早期発見で根治の可能性も高くなる。
定期的な検診受診で早期発見に努めよう。