Vol. 505回「乳がん検診について」

2020年08月02日

乳がんの検診について乳腺内分泌外科医の八栁美沙子先生に伺った。
乳がんに罹る日本人女性の数は増加していて30歳後半から40歳代にかけて急増し40歳後半から50歳にピークがある。40歳になったら2年に1度乳がん検診を受診することが推奨されている。
乳がん検診の基本は乳房専用のX線装置で乳房を薄く伸ばし撮影するマンモグラフィ検査だ。この検査を行うことで乳がんの死亡リスクが減少することが証明されている。
乳がんは自分で発見できる可能性の高いがんのため月に1度を目安にセルフチェックを行おう。乳房に引きつれはないか腕を上げ下げして鏡で観察したり、乳房や脇にしこりがないか、乳頭にただれなどの異常がないか確認などを行い変化に気づいたら医療機関を受診しよう。
乳がんは早期に治療を行った場合約90%が治る病気である。
乳がんで命や生活の質を落とさないために早期に発見し早期治療することがとても重要だ。
また、早期に発見することで手術方法の選択肢が広がり乳房を温存できたり人工的に乳房を作ったりする見た目のきれいさを保つための手術が選べる場合がある。
定期的な検診受診とセルフチェックで早期発見しよう。