2020年07月05日
生命が宿る女性の大切な器官子宮。その子宮の入口に発生する子宮頸がんについて産婦人科医の佐藤敏治さんに伺った。
子宮頸がんの死亡率は他のがんと同様高齢者が高いが、罹患率は他のがんと異なり20代後半から上昇し始め30代に大きなピークとなる。子宮頸がんは比較的若い女性に多いがんである。
初期の状態ではほとんどが無症状だが、目に見える腫瘍の大きさに発育すると不正性器出血特に性交後の出血が見られるようになる。通常痛みは伴わないが進行がんになると骨盤部の痛み、
腹背部痛、下肢のむくみが現れる。
症状が出現した子宮頸がんはすでに進行しており完治が望めないことも多く、前がん病変や初期がんで見つけることが重要だ。
見つけるためには定期的な検診受診が唯一の方法である。
子宮がん検診の特徴はがん細胞そのものを見つけるだけでなくHPV感染細胞や前がん病変を発見しがんを未然に防げること。特に若い女性は初期段階で診断、治療することで将来の妊娠のために子宮温存も可能になるため一年ごとの検診が大切だ。