Vol. 484回「知りたい!前立腺がん」

2020年02月23日

増加傾向にある前立腺がんについて、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
前立腺は男性特有の臓器で、膀胱の出口、尿道の周囲にあるクルミほどの大きさです。その前立腺に発生する悪性腫瘍が前立腺がんだ。はじめは前立腺の中に留まっているが、進行すると骨やリンパ節に転移してしまうが、進行が遅いため、早期発見・早期治療により根治が可能ながんである。
前立腺がん検診は、採血によるPSA検査が行われる。PSA(前立腺特異抗原)とは、前立腺の細胞で作られるタンパク質の事で、前立腺がんに罹患すると血液中のPSA値が高くなる。しかし、前立腺肥大症や前立腺炎でも、この値が上昇する事がある。
1次検診で要精査の判定が出たら、必ず2次検診を受診してほしい。2次検診では、再度PSA検査を行うほか、前立腺の形・固さをみる直腸診、超音波検診などが行われる。
前立腺がん検診の実施により、死亡率は20%低下する。早期発見、早期治療で死亡率を減らす事ができる。定期的に検診を受診し、早期発見に努めよう。