Vol. 465回「胃がん検診について」

2019年09月29日

罹患数第2位の胃がんについて、秋田県医師会の富田崇志先生にうかがった。
日本人の胃がんのほとんどの原因はピロリ菌である。ピロリ菌は強い酸性の環境下でも生育でき、免疫力の弱い幼少期に井戸水や経口感染などで感染する事が多い。ピロリ菌への感染が認められると除菌治療を行う。胃酸を抑える薬と、2種類の抗生物質を1週間服用し、1回目の治療で、患者の90%が除去に成功するといわれている。
胃がん検診の対象は50歳以上だが、市町村によっては40歳以上に引き下げられている場合もあるため、各市町村に問い合わせてみてほしい。具体的な検査内容としては、バリウムと発泡剤を飲みレントゲン撮影を行うX線検査が行われる。秋田県では行われていないが、対策型胃がん検診として内視鏡検査を行う地域もある。
胃がん検診を受診していない人に進行胃がんが発見されるケースが多い。胃がんは早期発見・早期治療ながんで、これにより生存率も上がるため、ぜひ検診を受けてほしい。