Vol. 438回「がん登録とは?」

2019年03月10日

がん罹患者を調べるための「がん登録」について、秋田県医師会の戸堀文雄先生に伺った。
がん登録制度は、がん罹患者数、死亡者数、5年生存率など、がんに関する様々なデータを正しく知るための方法である。日本でがんと診断された全ての人のデータを集計・分析・管理している。
2015年の秋田県のがん罹患率は、人口10萬人あたり925.3人で、全国平均の700.5人よりも多くなっている。また、高齢化の影響を除いた年齢調整罹患率も全国より多くなっている。部位別にみると、胃がん・大腸がんは全国を大きく上回る数値で、消化器がんへの対策が必要な事がわかる。また、がんが進行するにつれ5年相対生存率が低下していて、早期に発見する事が大切ががん登録のデータからもわかる。がん検診や人間ドックでがんが発見された場合、胃・大腸・乳房・子宮頸がんの5年相対生存率は90%以上と高くなっている。
早期発見する事で早期治療ができ、治癒を目指す事ができる。症状が出る前に検診を受ける事が重要だ。