2019年02月24日
前立腺がんの治療法について、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
治療法には、待機療法、手術療法、放射線療法、内分泌療法、化学療法がある。待機療法は、がんが大人しい時期に厳重な経過観察を行い、過剰な治療を防ぐ方法だ。定期的に直腸診・PSA検査・前立腺生検を行い、病的悪化の兆しがみられた時点で治療を開始する。
手術療法は病変ごと前立腺を摘出する。下腹部を切開する開腹手術、小さな穴を数カ所開け専用のカメラや器具で手術を行う腹腔鏡手術、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いるロボット手術がある。手術による患者への負担が減り、早く退院できる。
放射線療法は、放射線を照射し、がん細胞を死滅させる。体の外から照射する外照射療法と、前立腺の中に放射性物質を埋め込み時間をかけて照射する内照射療法がある。
がんの増大を抑える方法として、男性ホルモンの分泌を抑制する内分泌療法や、抗がん剤による化学療法が挙げられる。
治療法の選択は、がんの悪性度、進行度、年齢、合併症の有無などによって行われ、要素によって最適な治療法が異なる。医師の説明をよく聞き、自分に合った治療法を選択する事が大切だ。