Vol. 434回「知りたい!前立腺がん検診」

2019年02月10日

男性特有のがんで、増加傾向にある前立腺がんについて、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
前立腺は膀胱の出口、尿道の周囲にあるクルミ大の臓器で、そこに発生する悪性腫瘍を前立腺がんという。初めは前立腺の中に留まっているが、進行すると骨やリンパ節に転移し、命にかかわる。しかし、進行が遅いため、早期発見・早期治療で根治可能な病気である。
がんはもともと高齢者ほど罹りやすいが、前立腺がんは特にその傾向が強く、高齢になるほど発症しやすいため、日本の高齢化に伴い急速に増加している。人口10万人あたりの発症人数は、50歳以下では少ないが、60歳代でえ21人、70歳代で103人、80歳代では257人と年齢とともに急激に増加している。
前立腺がんの2大危険因子は年齢と男性ホルモンで、そのほかにも遺伝や食事も危険因子である。
前立腺がんは検診の実施により、死亡率は20%低下する。検診を受けて早期発見を心がけよう。